転移する前に全部取っちゃえば正直それで終わる・・・癌ってそんなもんだ
癌や肉腫の悪性腫瘍は色んな性格や形態を持っている
扁平上皮癌は例えれば腫瘍本体から一杯根を出すタイプらしい
要は切り取りにマージンが必要らしい
モナコは肥満細胞腫を3個取ったけど、それも似たようなもん
見た目の腫瘍よりも余分に切除が必要なので傷が大きくなる
声帯の場合吠えないように声帯を取る手術もある
同じように声帯ごとピっと取れないの?と思ってしまう

声帯だけで無理ならその周りごと→喉頭全切除になるわけだ ←ここまで納得
でもここで問題になるのは声帯の手前には誤嚥しないように食道に物が通る時に気管に入らないように蓋をする部分がある
これが無くなると食べ物が気管に入るのか?食道に入るのか?わからなくなる訳で

口から物を食べれなくなってしまう
胃瘻(胃チューブ)と喉に穴が開いたままになる永久気管開放となるわけで・・・
↑これを受け入れれるなら癌は取り切れるでしょう
人間なら自分で決める事も、それを選んで生きて行く事も出来ますが
犬はね・・・口から食べたらイケナイの、お水飲んじゃイケナイの・・・となっても理解できないよね

特にうちは多頭居るのでモナコにだけ食べさせない飲ませないとなる完全隔離で管理しなくてはイケナイわけで・・・
モナコのストレスを考えても、胃チューブや穴の開いた気管の衛生を維持するのも困難

なので、この方法は一番に候補から消える・・・
では大きく切らず小さく取れるだけ取るのは???
癌ってヤツは中途半端に弄ると進行する事が多いらしい・・・
人間の場合は取れるだけ取って放射線治療が有効
犬も出来ればそれは有効だろうと思われるけど、気になるのは副作用と費用だな
候補としては検討して先生には大阪府大への問合せと診察予約をお願いした
府大から返事が来るまでに調べたのは「免疫リンパ療法」
自分の血液から免疫細胞を培養し、増えた免疫細胞をまた自分の体に点滴で戻すらしい
癌をやっつけるのは免疫細胞!漢方や食事療法でも免疫を上げるって言うじゃない!?
これなら手術も要らないしモナコも楽よね?
幸い大阪には再生医療や免疫療法に力を入れている有名な病院があるので問合せてみた
結果から言うとモナコの場合は効果は見込めないらしい
まず「進行癌には免疫リンパ療法は有効でない」らしい
既に取って小さくなった癌を押さえる、抗がん剤との併用で効果をあげる、再発を防ぐ為に免疫をあげて行く等には有効との事
メリットは体に負担が少ない事
デメリットは時間がかかる(自分の血を取って、培養して戻すのに2週間必要。1回目は採血のみ、2週間後から点滴で細胞を戻すと同時に採血し、次の細胞を培養する)
そして終わりが無い事

止めてしまえば元の体に戻って行くんだろうね

状況により1クール半年とか3か月とか相談しながら決めるらしい
そして終わりが無いので長生きすればする程費用がかかる

参考までに採血と点滴の1セットが6万円

最初は短い間隔で、そこから様子を見ながら月1回くらいまで減らせる事はあるがケースバイケース
これで取らなくても現状維持が出来るなら?モナコの体には一番優しいと思ったけど・・・
残念ながら現実的では無かったな

これからもっと良い方向へ研究が進んで行ってくれれば良いけど

た
免疫リンパ療法を諦めて先生に報告した時に分りやすい説明をしてくれた
「癌がビームを出して正常な細胞を攻撃するヤツやとして、免疫あげて戦うって言うのは戦う兵隊を増やすって事やけど、ヤツらビーム持ってるから無茶苦茶強いねん

「じゃあどうしましょう?ってなった時にヤツらがビームを出せないようにしよう!これが今流行りのオブジーボとかの分子標的薬。ビーム持って無かったら勝てるやろ?
ビーム持った奴らをまず減らそうって言うのが手術や放射線やねん」
「抗がん剤もヤツらを減らせるけど、一緒に兵隊も殺してしまうから副作用が多くなるねん」
なーるほどなぁ〜

食事療法もサプリも漢方も・・・直接細胞やっつける訳じゃないもんな
兵隊増やす方法色々って事か・・・
↑はもちろんやらないよりやった方が良いけど、ヤツラが多いと太刀打ちし難いって事か
食事療法やサプリ、漢方は出来る範囲で考えるとして、まずはヤツらを減らしたい
残るは手術+放射線、手術+抗がん剤や分子標的薬、手術無しの抗がん剤や分子標的薬
これについては掛かりつけとセカンドの腫瘍専門医の居る病院で相談した

シニアでもまだまだ走れると思ってたモナコ
もうアジは無理だねぇ・・・